CORROSION OF CONFORMITY / Deliverance

Deliverance

Deliverance


高校の頃、ストーナー近辺が好きになるきっかけを作ってくれたアルバムで、思い入れありすぎの1枚。クロスオーバー、要するにハードコア側から来た人たちで、昔はスタスタと突っ走る直線的なスタイルだったのですが、Pepper Keenanが加入後、3rdにあたる「BLIND」(1992年)で元々持っていたサバスの影響を前面に押し出し、ぐっとヘビーな路線に踏み込みました。その後1枚のEPを経て発表されたのが本作です。

前作に残っていた当時のモダンなスラッシュの匂い(METALLICAのブラックアルバムあたりの音)を完全に脱ぎ捨て、サバスを中心にサザンロックやブルーズなどのオールドスクールロックの要素をこれまで培ったハードコアの精神で現代的に料理することに成功した名盤です。このアルバム以降はヘビーさをキープしつつ、よりアメリカンロックに近づいていくので、C.O.Cのなかで一番サイケでストーンなアルバムかもしれません。#4, 7, 9, 11, 13と インストを挟んだり、#3や8でツインリードを聴かせたりと楽曲の幅も広く、新作で彼らを知り、Pepper在籍時のアルバムをさかのぼろうと思う方にはこれから入るのが一番良いのではないかと。
 
ちょうど同じ1994年には、SOUNDGRDENの「Superunknown」、KYUSSの「Welcome to the sky valley」と、本作と同じようにオールドスクールなロックを現代的に料理することに成功して、新しい音を鳴らした名盤が出ていますが、この2枚に比べると「Deliverance」の世間的な評価はかなり低いような気もします。まあ、この2枚に並ぶとはいわないまでも、近い位置に置かれるくらいの評価はされてまったく問題ないくらいに充実しております。SOUNDGARDENやKYUSSのどちらとも異なる、汗と泥の匂い漂う男臭い音はMETALLICAが惚れ込んでしまったのもうなずけるというもので、もうちょっと評価されてもいいのになあ。

MEMBER:
Pepper Keenan Guitars, Vocals
Reed Mullin Drums
Mike Dean Bass
Woody Weatherman Guitars


STAFF:
Richard Mouser Mixing #6, Additional mixing #10
Toby Wright Mixing
Mark Richardson Engineering
Jeff Tomei Engineering
John Custer Producer, Engineering, Mixing #4, 7, 9, 11, 13
Bob Ludwig Mastering


SONGS:
1.Heaven's Not Overflowing 05:02
2.Albatross 05:20
3.Clean My Wounds 03:32
4.Without Wings 01:54
5.Broken Man 04:54
6.Señor Limpio 03:53
7.Mano de Mono 01:35
8.Seven Days 04:56
9.#2121313 01:02
10.My Grain 03:19
11.Deliverance 04:23
12.Shake Like You 04:19
13. Shelter 03:25
14.Pearls Before Swine 06:45
total: 54:19




PVとかアートワークの雰囲気もよいです。