STILLBORN / State of disconnection


ドゥームコーナーで500円位だったので購入。日本盤だったのでオビがあり、そこにはドゥームと書かれていたんだけど、どちらかというと、遅いスラッシュメタルとでもいった方がいいような、わりとザクザクとしたメタルバンドでした。


90年代初頭ということで、アルバム冒頭はこの時期のスラッシュが軒並み取り組んでいたモダンなヘビー路線に近いサウンド。それなりに刻みリフもあればツーバス連打も顔を出します。ところどころにゆったりとしたパートがあって、古くさく妖しいツインリードが入るあたりはドゥームっぽいところもあるけど、第一印象はモダンなヘビー路線のスラッシュという印象です。


ボーカルはアップテンポのパートではダミ声、スローパートではわりと朗々と歌い上げるタイプ。弦楽器陣は不協和音っぽいテンションコードを混ぜてみたり、ハモってみたり刻んでみたりと色々挑戦していて、かなりプログレッシブなパートもあります。というか、アルバムの中盤から後半になるとそのプログレ度がどんどん増してきて、通して聴くとプログレスラッシュだったのかという印象を持ちます。勢いでダレさせることなく聴かせてくれるので結構満足感がありますた。


2013年現在ならこういうバンドは、ドゥームならドゥーム1本、プログレメタルならプログレメタルのみというように、もっと音楽性を洗練させて聴き手に親切な作りになっているのだろうけど、90年代初頭という、グランジやらデスメタルやらドゥームメタル、はてはちょうどDREAM THEATERのブレイクで流行ったプログレメタルなんかに普通のメタルがかき回された時代ならではの、不親切かつ無骨で挑戦的な音が聴ける1枚。
90年代初頭の混乱気味のメタルが好きなら、まあ楽しめるかも。

Member:
Ingemar Henning Guitars
Peter Asp Drums
Sami Miari Bass
Kim Sandstrom Guitars
Henke Karlsson Vocals


Songs:
1. State of Disconnection 05:37
2. Bubble 03:44
3. The Tension Grows 04:01
4. Sorry 04:05
5. House of Love 04:40
6. Constant Companion 04:32
7. A Wonderful Time 05:53
8. Non Serviam 04:48
9. Question of Time 04:50
10. Comfort of Absence 04:07
total:46:17


SWEDEN 1993
RADIUM RECORDS ALCB-746