BRAIN POLICE / Brain Police

Brain Police

Brain Police

 アイスランドレイキャビクのサイケ・ストーナーバンドによる2003年発表の2nd。基本的にKYUSSの遺伝子を受け継ぐストーナーですが、KYUSSの熱に浮かされたような酩酊感と重さではなく、よりストレートな勢いと、時折挿入される深くディレイのかかったサイケなギターでテンション高めにガンガン攻めてくるスタイル。これがえらく格好良くて、特にハイピッチでシャウトするハスキーなボーカルはいろんなものが駄々漏れで、中毒性が高いです。


 このバンドを指すときによく「サイケ」というキーワードが使われるんですが、このアルバムではサイケ感はそこまで強くなくて、ゆらゆらと反復リズムとディレイの彼方に消えそうなジャムナンバーもあるけど、ストレートなナンバーの方が多いです。次作以降をまだ聴いていないので、本作が次作以降と比較してどうなのかは何ともいえないのですが、このサイケな要素と荒くれ感のバランスは個人的にかなりツボで、ダレない/飽きない絶妙なラインをいっていて大好きな1枚です。ジャケも格好いいし。


 2004年には本作に続く3rdアルバム「Electric Fungus」を発表して、メタリカアイスランドでのショウのオープニングをつとめたそうです。このライブはアイスランドでこれまで行われたショウのなかでも最大級のものだったとのことで、8000人の前でプレイしたそうな。と、ここまで彼らのバイオを読んでいて、アイスランドが人口30万人ほどだということを思い出した。すごいなー30万って中野区と同じだよ。函館よりもちょっと多い程度なのに、BJORKSIGUR ROSなんて世界的なアーティストが生まれてるんだから。そのSIGUR ROSボーカルからは、「アイスランドで最も偉大なバンドの1つ」と絶賛されていて、彼のお気に入りバンドにもなっております。実際、国の人口が日本の地方都市サイズなんだから、ミュージシャン同士はほとんど顔見知りなんだろうけど、これも評価の1つなのは間違いないと思う。


 1曲挙げるとしたらアルバムラストの「Jacuzzi Suzy」。彼らの魅力が詰まった1曲だと思うけど、手作り感あふれすぎるPVはちょっと…チープというよりもただ単に安い。なので、公式ではないから気が引けるけども音声だけのを。

MEMBER:
Jón Bjorn Ríkardsson: Drums & Gong
Gunnlaugur Lárusson: Guitar
Hordur Stefánsson: Bass
Jens Ólafsson: Vocals


Songs:
1. One Blow 1:07
2. Return to the Lovechopper of Destiny 2:53
3. Rocket Fuel 2:54
4. Free Lovin' Temptress 4:32
5. Love Mutha 3:35
6. Dust Volver 6:06
7. Johnny Babas 4:11
8. El Duderino 3:55
9. Iron Fist 4:09
10. The Journey Is the Destination 7:37
11. Womble Dust 8:41
12. Taste the Flower 5:02
13. Jacuzzi Suzy 4:27