CROWBAR / Crowbar

Crowbar

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ニューオ−リンズの激重メタルバンドのセカンド。新作が良さそうなので、久しぶりに引っ張り出したところやられてしまいました。


もう20年も前になるというのが恐ろしいのですが、当時はPANTERAのフィルがプロデュースしただとか、フロント2人がすさまじい巨漢で音も重けりゃ本人も重いなど、あんまりなことを書かれたりと、わりと話題になったものです。
聴く前は、雑誌に載ってた写真が小錦みたいな巨漢2人が鬼のような形相で演奏している様子のもので、それまで知っていたどのハードコアバンドよりも恐ろしげに感じたり、レビューなどで、とにかく重い、圧死する、とか色々怖くなるようなことが書かれていてびびったものの、実際聴いてみるとまったくもって聴きやすくかっこいいサウンドにびっくりしたのものです。



無茶なバンドが多かった90年代前半でもかなりヘビーな部類の音だとは思うんですが、ボーカルがドスを効かせながらもちゃんと歌っていることや、ほとんどの曲が3分台にまとまっているので、この手のジャンルにしては実はかなり聴きやすいバンドなのです。


徹頭徹尾ヘビーで暗〜いサウンドではあるものの、スラッジというにはハードコア成分が薄く、ドゥームというにはブルーズ・サバス臭がほとんどない。ザクザクのギターとかっちりした音作り・演奏はあきらかにメタル(それもスラッシュ)だけども、リフの組み立て方はニュースクールのハードコア風味も入っていて、何メタルかといわれると返答に困るような独自の路線を今日まで貫いているのもしびれますね。よくCROWBARはスラッジメタルと紹介されることが多いけど、そういうわけでいわゆる「スラッジ」とも違うバンドではないかと。



さて、CROWBARの前身となったバンド、The Slugsには、EYEHATEGODやDOWNでおなじみのJimmy Bowerがいたりします(一時期CROWBARにも参加)。また、The SlugsでGuitarを担当し、そのままCROWBARの1stにも参加したKevin Noonanは初期EYEHATEGODにも関わっていたりと、この頃からニューオ−リンズのメタルシーンは交流が活発だったようで、DOWNなんかもあれはスーパーバンドというより、本当に昔なじみが集まってちょっとやってみましたってとこなのかと感心した次第。



CROWBAR S/T