STRESSBALL / Stressball
- アーティスト: Stressball
- 出版社/メーカー: Pavement Records
- 発売日: 1993/11/09
- メディア: CD
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ミッド〜スローな引きずるようなテンポ,ローチューニング,ハイトーンボーカル,そして変な展開に変拍子とくればまあCONFESSORを思い出 さずにはいかない変態バンドです。あちらさんよりもスラッシュ成分が多めで,よりザクザクとメタルらしい場面が多く,ドロドロズルズル具合が和らいでいる分聴きやすいという,実に良いあんばいのバンド。
ニューオ−リンズスラッジ界隈のバンドのサンクスリストで名前をよくみかけることからも,EYEHATEGODやCROWBARあたりとつるんでいたのだろうと思われますが,EYHATEGOD的なサザン・ブルース色は薄く,ゴリゴリザクザクのリフと時々停止寸前まで減速する重量級変拍子でのたうち回るという,実に個性的な音を出しています。
このアルバム1枚のみで解散してしまったのが実に惜しいバンドですが,1997年には「Above the Surface」というタイトルでDemo音源も出しています。Youtubeでも聴けますが,1stの路線にサザンロック風味を少し取り入れ,NOLA スラッジらしいラフと豪快さを組み込んだ実に格好いい音になっていて,2ndが出てたら絶対買ったのに…となるクオリティです(ただ,demo音源なので,音は悪いです。ラフな演奏もdemo音源だからという面が大いにあるだろうことは事実ですが)。
もうちょっと脚光を浴びて良いバンドだと思うので,ぜひ聴いてみて下さい。
STRESSBALL / Stressball
CROWBAR / Crowbar
- アーティスト: Crowbar
- 出版社/メーカー: Pavement Records
- 発売日: 1996/11/26
- メディア: CD
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ニューオ−リンズの激重メタルバンドのセカンド。新作が良さそうなので、久しぶりに引っ張り出したところやられてしまいました。
もう20年も前になるというのが恐ろしいのですが、当時はPANTERAのフィルがプロデュースしただとか、フロント2人がすさまじい巨漢で音も重けりゃ本人も重いなど、あんまりなことを書かれたりと、わりと話題になったものです。
聴く前は、雑誌に載ってた写真が小錦みたいな巨漢2人が鬼のような形相で演奏している様子のもので、それまで知っていたどのハードコアバンドよりも恐ろしげに感じたり、レビューなどで、とにかく重い、圧死する、とか色々怖くなるようなことが書かれていてびびったものの、実際聴いてみるとまったくもって聴きやすくかっこいいサウンドにびっくりしたのものです。
無茶なバンドが多かった90年代前半でもかなりヘビーな部類の音だとは思うんですが、ボーカルがドスを効かせながらもちゃんと歌っていることや、ほとんどの曲が3分台にまとまっているので、この手のジャンルにしては実はかなり聴きやすいバンドなのです。
徹頭徹尾ヘビーで暗〜いサウンドではあるものの、スラッジというにはハードコア成分が薄く、ドゥームというにはブルーズ・サバス臭がほとんどない。ザクザクのギターとかっちりした音作り・演奏はあきらかにメタル(それもスラッシュ)だけども、リフの組み立て方はニュースクールのハードコア風味も入っていて、何メタルかといわれると返答に困るような独自の路線を今日まで貫いているのもしびれますね。よくCROWBARはスラッジメタルと紹介されることが多いけど、そういうわけでいわゆる「スラッジ」とも違うバンドではないかと。
さて、CROWBARの前身となったバンド、The Slugsには、EYEHATEGODやDOWNでおなじみのJimmy Bowerがいたりします(一時期CROWBARにも参加)。また、The SlugsでGuitarを担当し、そのままCROWBARの1stにも参加したKevin Noonanは初期EYEHATEGODにも関わっていたりと、この頃からニューオ−リンズのメタルシーンは交流が活発だったようで、DOWNなんかもあれはスーパーバンドというより、本当に昔なじみが集まってちょっとやってみましたってとこなのかと感心した次第。
CROWBAR S/T
四半期まとめ
あー今年ももう1/4が過ぎてしまっているようで…。この3ヶ月よく聴いていたものを毎日せっせと再生回数を記録し続けるlast.fm から備忘録代わりに。
- アーティスト: Vista Chino
- 出版社/メーカー: Napalm
- 発売日: 2013/09/03
- メディア: CD
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- アーティスト: Down
- 出版社/メーカー: East/West Records
- 発売日: 1995/09/18
- メディア: CD
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- アーティスト: Fight
- 出版社/メーカー: Sony
- 発売日: 1993/09/14
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- アーティスト: Anthrax
- 出版社/メーカー: Megaforce
- 発売日: 2011/09/13
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- アーティスト: Metallica
- 出版社/メーカー: Elektra / Wea
- 発売日: 1996/06/04
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あー新作が1枚もはいってない。
BRAIN POLICE / Brain Police
- アーティスト: Brain Police
- 出版社/メーカー: Small Stone Records
- 発売日: 2008/08/12
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このバンドを指すときによく「サイケ」というキーワードが使われるんですが、このアルバムではサイケ感はそこまで強くなくて、ゆらゆらと反復リズムとディレイの彼方に消えそうなジャムナンバーもあるけど、ストレートなナンバーの方が多いです。次作以降をまだ聴いていないので、本作が次作以降と比較してどうなのかは何ともいえないのですが、このサイケな要素と荒くれ感のバランスは個人的にかなりツボで、ダレない/飽きない絶妙なラインをいっていて大好きな1枚です。ジャケも格好いいし。
2004年には本作に続く3rdアルバム「Electric Fungus」を発表して、メタリカのアイスランドでのショウのオープニングをつとめたそうです。このライブはアイスランドでこれまで行われたショウのなかでも最大級のものだったとのことで、8000人の前でプレイしたそうな。と、ここまで彼らのバイオを読んでいて、アイスランドが人口30万人ほどだということを思い出した。すごいなー30万って中野区と同じだよ。函館よりもちょっと多い程度なのに、BJORKやSIGUR ROSなんて世界的なアーティストが生まれてるんだから。そのSIGUR ROSボーカルからは、「アイスランドで最も偉大なバンドの1つ」と絶賛されていて、彼のお気に入りバンドにもなっております。実際、国の人口が日本の地方都市サイズなんだから、ミュージシャン同士はほとんど顔見知りなんだろうけど、これも評価の1つなのは間違いないと思う。
1曲挙げるとしたらアルバムラストの「Jacuzzi Suzy」。彼らの魅力が詰まった1曲だと思うけど、手作り感あふれすぎるPVはちょっと…チープというよりもただ単に安い。なので、公式ではないから気が引けるけども音声だけのを。
MEMBER:
Jón Bjorn Ríkardsson: Drums & Gong
Gunnlaugur Lárusson: Guitar
Hordur Stefánsson: Bass
Jens Ólafsson: Vocals
Songs:
1. One Blow 1:07
2. Return to the Lovechopper of Destiny 2:53
3. Rocket Fuel 2:54
4. Free Lovin' Temptress 4:32
5. Love Mutha 3:35
6. Dust Volver 6:06
7. Johnny Babas 4:11
8. El Duderino 3:55
9. Iron Fist 4:09
10. The Journey Is the Destination 7:37
11. Womble Dust 8:41
12. Taste the Flower 5:02
13. Jacuzzi Suzy 4:27
STILLBORN / State of disconnection
ドゥームコーナーで500円位だったので購入。日本盤だったのでオビがあり、そこにはドゥームと書かれていたんだけど、どちらかというと、遅いスラッシュメタルとでもいった方がいいような、わりとザクザクとしたメタルバンドでした。
90年代初頭ということで、アルバム冒頭はこの時期のスラッシュが軒並み取り組んでいたモダンなヘビー路線に近いサウンド。それなりに刻みリフもあればツーバス連打も顔を出します。ところどころにゆったりとしたパートがあって、古くさく妖しいツインリードが入るあたりはドゥームっぽいところもあるけど、第一印象はモダンなヘビー路線のスラッシュという印象です。
ボーカルはアップテンポのパートではダミ声、スローパートではわりと朗々と歌い上げるタイプ。弦楽器陣は不協和音っぽいテンションコードを混ぜてみたり、ハモってみたり刻んでみたりと色々挑戦していて、かなりプログレッシブなパートもあります。というか、アルバムの中盤から後半になるとそのプログレ度がどんどん増してきて、通して聴くとプログレスラッシュだったのかという印象を持ちます。勢いでダレさせることなく聴かせてくれるので結構満足感がありますた。
2013年現在ならこういうバンドは、ドゥームならドゥーム1本、プログレメタルならプログレメタルのみというように、もっと音楽性を洗練させて聴き手に親切な作りになっているのだろうけど、90年代初頭という、グランジやらデスメタルやらドゥームメタル、はてはちょうどDREAM THEATERのブレイクで流行ったプログレメタルなんかに普通のメタルがかき回された時代ならではの、不親切かつ無骨で挑戦的な音が聴ける1枚。
90年代初頭の混乱気味のメタルが好きなら、まあ楽しめるかも。
Member:
Ingemar Henning Guitars
Peter Asp Drums
Sami Miari Bass
Kim Sandstrom Guitars
Henke Karlsson Vocals
Songs:
1. State of Disconnection 05:37
2. Bubble 03:44
3. The Tension Grows 04:01
4. Sorry 04:05
5. House of Love 04:40
6. Constant Companion 04:32
7. A Wonderful Time 05:53
8. Non Serviam 04:48
9. Question of Time 04:50
10. Comfort of Absence 04:07
total:46:17
SWEDEN 1993
RADIUM RECORDS ALCB-746
MANNHAI / The Sons Of Yesterday's Black Grouse
- アーティスト: Mannhai
- 出版社/メーカー: Spinefarm
- 発売日: 2005/08/09
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ところで、XYSMAといえば、RACASS直系のゴアグラインドバンドから、サバスやレトロロックの要素を取り入れて90年代の初頭には早々にグラインド/デスロックの音を完成させていた連中ですね。一時期のENTOMBEDのご先祖さまみたいな存在だそうでストーナーともオーバーラップする部分があるバンドです。KYUSSの2ndが92年だから、ネットのない時代の同じような時期にそういうバンドが遠く離れた場所で発生していたのはおもしろいです。
さてそんな4人組の出す音はというと、70年代のフィーリングを漂わせたミッドテンポ主体のヘビーロック。 SPIRITUAL BEGGARSとかTHE QUILL が引き合いに出されるけど、その2バンドよりもブルース色はやや薄め。少しモダンなヘビーロックの要素を感じる部分もあるけど、全体を通してやたらと獰猛な空気がみなぎっていて、とにかく格好いい。このあふれる蛮族感がBEGGARSやQUILLと異なるこのバンドの個性だと思います。
北欧のバンドってバイキングの血がそうさせるのか、バンカラな音を格好良く鳴らす連中が多いんだけど、そうした蛮族ロックの多くがストレートなグラインド・デスロックやストーナーを指向するのに対して、MANNHAIのこのアルバムはヘビーロックのグルーブ重視のスタイルで蛮族感を漂わせているのが貴重。2ndはヘビーロック成分が和らいで爆裂ブギーな音になっていてそちらも最高です。
ただ、3rd以降は洗練の度合いを進めてストレートなロックンロール路線に移行してしまったようであまり食指が動きません。本作に関しては、楽曲も演奏もいうことなし。サウンドプロダクションは荒さやローファイ感を追求したものではないけども、十分に生々しく、彼らの迫力をしっかり伝えています。中古もそれほど高くなかったはず。
MEMBER:
Joanitor Muurinen Vocals
Mikko "Junior" Pietinen Drums
Olli-Pekka "Oppu" Laine Bass
Ilkka "Ile" Laaksomaa Guitars
Kasper Martenson Keyboards
Mannhai / Mikko Raita プロデュース
1. Gazers of the Red-Hot Stones 04:42
2. She's One of a Kind 03:01
3. No Need to Follow 03:54
4. Only For the Sake of Losing 04:22
5. Cloudberry Jam 02:27
6. Spender 04:19
7. Lowbrow 04:53
8. Inhuman Woman 04:22
9. So I Said 04:23
10. 100 000 Years (Kiss cover) 03:26
total: 39:49
Mannhai - Only for the Sake of Losing
COWBOYS & ALIENS / A Trip To The Stonehenge Colony
- アーティスト: Cowboys & Aliens
- 出版社/メーカー: JFK
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ベルギーの4人組ストーナーバンドによる2000年の1st。実に惚れ惚れとするジャケットで、ボンクラ臭漂うバンド名にベタなアルバムタイトルと、ジャケ買いしたくなる要素にあふれております。ベルギーに行ったことはないし、ベルギーにそんなイメージはないけど、彼の地にはこういうジャケットのような風景があったりするんでしょうか。
音の方はというと、よくいるKYUSSチルドレンで、特にボーカルがジョン・ガルシアを大好きなことは痛いほど伝わってきます。歌はうまいけども残念ながらそこまでカリスマ感はなく、歌メロにもフックはそれほど。対照的にギターにはKYUSS成分が少なく、むしろメタルやモダンなヘビーロックの要素が多くて、よく言えばソリッド、悪くいうと地味。ボーカルはノーマルでギターがジョシュ命のパターンはよく見かけるから、意外といえば意外かも。
1曲目からMEGADETHを地味にしたようなリフで始まるので、ジャケからコッテコテのストーナーを期待していた自分には微妙なコレじゃない感を感じてしまい、ちょっと寂しかった。サウンドプロダクションはわりと乾いた感じだけど、上記のようにギターにヘビーロック要素が多いので若干ダークな感じです。
YOUTUBEで3rdの1曲目を聴いたことがあって、その曲はわりと格好良かったんだけど、この1stではまだまだの様子です。時代的にもちょうどヘビーロックが下火になってきた頃だし、USで流行っているストーナーってのを取り入れてみようとしていたのかなあと邪推してしまうような過渡期的な雰囲気もある1枚。
バンドはストーナー度を高めつつ、現在も活動中。現在の方が良いと思う。
MEMBER:
Henk Vanhee Vocals
John Pollentier Guitar
Kris Vandekerckhove Bass
Peter Gaelens Drums
SONGS:
1. Share The Goods
2. Let Me Walk U Home
3. Bad Sexx
4. Blow Your Past (To Smithereens)
5. Asteroid Blast
6. Holy Stone
7. Mickey Mouse, Evil Head
8. Demolition Derby Babe
9. Cruiser total: 42:45